特集「大震災 再生へ」内の記事のうち、福島原発事故関連の記事は特集「福島原発 遠い収束」に、被災地の復興に向けた記事は特集「震災復興」にそれぞれ移転しました。

「阪神」が生んだNPO、東日本支援を息長く(震災取材ブログ)
@神戸

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2013/10/9 9:35
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9月21~24日には学院の学生約10人のほか、講師、相談室のメンバーら計約20人が、ボランティアの演奏家とともに被災地を訪問。仮設住宅や津波の跡地を回り、演奏会と傾聴ボランティアを実施した。初めて被災地に足を踏み入れた学生らについて、牧さんは「とにかく学生を連れて行き、現場を見て、そして人に会ってほしかった」と話す。

参加した学院1年生の木村太朗さん(28)は「すさまじい津波の爪痕に圧倒されたが、子供たちが生き生きと遊ぶ姿が何より印象的だった」と振り返る。子供が好きな木村さんはフリーターなどの社会人経験を経て、保育士を志した。福島県の子供たちを受け入れる保養キャンプにもボランティアとして参加したことがある。「被災者に温かく受け入れてもらい、こちらがお礼を言いたい。また必ず訪れます」と目を輝かせる。

震災から2年半。阪神大震災を知る牧さんは「ボランティアに訪れる人が減り、見捨てられ感が強くなる一番しんどい時期」と指摘する。「とにかく話を聞いてほしい」という様子の独り暮らしの高齢者は多く、仮設住宅での生活でストレスをためた子供が自暴自棄になる姿も目立ち始めたという。「保育士は地域の社会福祉の担い手。住民の見回りや防災など、肌で感じて学んでもらい、将来に役立ててほしい」と話す。

よろず相談室に限らず、阪神大震災の被災地で生まれ、市民運動やボランティアのさきがけともいえる数々の団体は19年近い時を経てメンバーの高齢化が目立ち始めた。地元・神戸の若手にどう活動をバトンタッチするか。そして東日本大震災の被災地に支援のノウハウを伝えるにはどうすればよいか。「老舗」ともいえるよろず相談室のこれからが注目される。(松浦奈美)

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