2019年2月17日(日)

[FT]ダイヤモンド価格上昇へ 最大手デ・ビアスが生産削減

2010/4/26付
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(2010年4月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ダイヤモンド原石供給で世界最大手、南アフリカのデ・ビアスは、ダイヤモンド資源がいずれ枯渇するとの長期的見通しに立ち、鉱山の寿命を延ばすために生産量を削減したい考えだ。

毎年5%ずつ値上がりか

RBCキャピタル・マーケッツのアナリストは、この生産抑制策を前提とすると、ダイヤモンド原石の価格は、今後5年にわたり毎年最低5%ずつ上昇する可能性があると語った。

デ・ビアスの計画では、2008年に年間4,800万カラットだった生産量を、2011年以降は4,000万カラット前後に維持する予定だ。同社のマネジングディレクター、ガレス・ペニー氏によると、最近のアジアからの需要急増で、世界中のダイヤモンド鉱山の枯渇が早まると予想されるからだという。

有望な新鉱床、過去20年見つからず

ダイヤモンド業界では、デ・ビアスがアフリカの二大鉱山を所有し、別の大手であるロシアのダイヤモンド独占企業アルロサも同国に良質の鉱山をもつが、これに匹敵する新しいダイヤモンド鉱床が過去20年間見つかっていない。

「将来の入手経路がないのに、4,800万カラットの水準に戻す気にはなれないだろう?」とペニー氏は問いかける。「販売できる資源は減る一方なのだから、ダイヤモンドを自然界の宝としてきちんと保護すべきだ。現状では今の供給レベルを維持できない。今後15年はそれがいっそう顕著になるだろう」

デ・ビアスは、カルテルをしているわけではないが、世界のダイヤモンド原石売り上げの40%を占めている。2009年は純損失に陥ったものの、今後5年は「自然な需給の不均衡」(ペニー氏)のもとで利益が見込まれるという。

再上場の前触れとの観測も

一方、ダイヤモンド・アナリストは、私企業である同社が再上場を目指す前ぶれではないかと見る。今回の削減計画が、長期的には生産面の向上につながるからだ。「デ・ビアス株主が来年の株式公開を計画中ならば、消費者の新たな需要の高まりとタイミングが合うのではないか」と、「デ・ビアスの再上場は確実」と見るイスラエルのテルアビブのダイヤモンドコンサルタントは語る。

中国の都市富裕層が大挙してダイヤモンド購入に走っており、デ・ビアスはダイヤモンド宝飾品市場に占める同国の割合が、2016年には倍増の16%になると見込んでいる。同社はすでにコスト構造を半減させ、ダイヤモンドの価格維持に向けた新戦略を導入して、業績悪化から回復に転じた。

「我々はなんらかの操作をするつもりはない。自然な需給の不均衡が現実を生んでいくだけだ」とペニー氏は語る。

先のテルアビブのコンサルによると、世界のダイヤモンド原石の生産量は、昨年は1億2,400万カラットだったという。

by William MacNamara

(c) The Financial Times Limited 2010. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

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