2018年12月20日(木)

[FT]アジア製造業の拡大止まらず 米国回帰は一握り

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2013/1/23 14:00
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(2013年1月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

今年、緩やかな景気回復へ向かうとみられる欧米では、アジアに奪われた経済活動の国内回帰への期待が高まる。しかしその期待が長続きしないことはほぼ確実だ。

■米国回帰を大統領も後押し

米GEのイメルトCEOはアウトソーシングを「時代遅れの戦略」と評した(GEのロゴ)=AP

米GEのイメルトCEOはアウトソーシングを「時代遅れの戦略」と評した(GEのロゴ)=AP

オバマ米大統領は、生産拠点の国内回帰(インソーシング)を提唱している。21日に行われた2期目の就任演説では、「新たな雇用とビジネスを我々の側に取り戻す」ための計画に言及した。

再選に向けた昨年の選挙運動で、オバマ氏は米国の製造業の再生を繰り返し訴えた。来月の一般教書演説でもテーマの1つに浮上しそうだ。米国の大企業もこれに呼応する。海外移転(アウトソーシング)の先導役だったゼネラル・エレクトリック(GE)のジェフ・イメルト会長兼最高経営責任者(CEO)は昨年、「もはや時代遅れの戦略」との見解を示した。

米アップルなど他のグローバル企業も製造拠点をアジアから戻す計画を発表した。GEがインドに発注していたソフトウエア開発を自社で行う可能性に言及した報道もあった。

■依然安いアジアの製造コスト

国内回帰の信奉者が第一に口にするのは、中国の人件費上昇と労働人口の減少だ。また、シェールガス革命で米製造業のエネルギーコスト面での優位性が高まるとも強調する。

さらに、海外委託先との関係が複雑で不安定になっているとの見方もある。東日本大震災後のサプライチェーンの混乱がそうした声を強めた。だが、これらの主張を裏付ける十分な証拠はあまり見あたらない。

中国の賃金は確かに上昇しているが、欧米諸国に比べるとはるかに低水準にとどまる。米労働統計局の最新データによると、中国の製造業の時給は米国の約25分の1だ。

もし中国での製造コストが高すぎるならば、インドなど他のアジア諸国に目を向ければよい。低賃金の巨大な労働力を利用できるうえ、政府も協力を惜しまないだろう。

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