2018年10月17日(水)

[FT]任天堂が業績下方修正、スマホ戦略は不可避に

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2014/1/20 14:00
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任天堂は少なくとも一貫性という点では評価できる。ここ数年のスマートフォン(スマホ)ブームにあっても、現代のゲーム産業の基本モデルにこだわり続けてきた。ゲーム機を低価格で、場合によっては損失を出してでも販売し、ソフトの売り上げで稼ぐという方式だ。

都内の量販店に貼られた任天堂の広告(20日)=ロイター

都内の量販店に貼られた任天堂の広告(20日)=ロイター

だが、今やこのモデルは崩壊したように見える。任天堂は17日、2014年3月期の業績予想を下方修正し、連結最終損益が550億円の黒字から250億円の赤字に転落する見通しだと発表した。据え置き型ゲーム機「Wii U」や携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の全世界売上高が目標に届かなかったためだ。

■上場後52年間で2度目の赤字

ソフト売り上げの大きな落ち込みも避けられなかった。例えば、Wii Uのソフトは販売予想を従来の3800万本の半分に引き下げた。東京を拠点とするゲーム業界コンサルタント、セルカン・トト氏は、クリスマス商戦が「最悪」だったと述べ、「思い切って新たなことを始めるのが唯一の解決策だ」と指摘した。

任天堂が最終損益で赤字に転落するのは上場後の52年間で2度目で、1度目は2年前だ。アナリストによると、今回の赤字の理由はいくつかある。

Wii Uは12年に鳴り物入りで発売されたタブレット(多機能携帯端末)型コントローラー付きのゲーム機だが、今はソニー・コンピュータエンタテインメントの「プレイステーション4」やマイクロソフトの「XboxOne」といった新型ゲーム機と競合している。任天堂は、Wii Uの今期の販売予想を従来の900万台から280万台に引き下げた。

だが、本質的な問題は任天堂がモバイル機器への大転換に打撃を受けているということだ。ゲーム愛好者は専用機を見切り、わずかなコストでソフトをダウンロードできるスマホやタブレットでゲームをするようになっている。

ゲームを直接販売するか開発者にライセンス供与することで、「スーパーマリオ」の「マリオ」や「ポケットモンスター」の「ピカチュウ」、「ゼルダの伝説」の「リンク」など、人気キャラクターをモバイル機器に無料で登場させるようにすべきだという声もある。

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