2019年7月21日(日)

[FT]iPhone5、生産・流通体制も革新的

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2012/9/14 14:00
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(2012年9月14日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

米アップルの新型スマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)5」は革新的な機種を望んでいた層にとって期待外れだったかもしれない。だが、最大のイノベーションは本体ではなく、発売当初の爆発的な需要に応えるために整備された生産体制や流通網だと一部アナリストは分析している。

■70億ドルを投じ100カ国への出荷体制構築

iPhone5を発表するアップルのクックCEO(9月12日、サンフランシスコ)=AP

iPhone5を発表するアップルのクックCEO(9月12日、サンフランシスコ)=AP

アップルの今年の設備投資額は70億ドルを超え、複数のアナリストによれば、その大半は生産能力の増強や従来機種の発売時よりも多くの国に素早く出荷できる体制の構築に費やされたという。

調査会社アシムコのアナリスト、ホーレス・デディウ氏によると、2代前の「4」は当初5カ国、前モデルの「4S」は7カ国で売り出されたが、「5」は9月21日に9カ国で発売されると指摘。「水門を大きく開いても需要は満たせるとアップルは判断したようだ」と述べ、年末までにアップルと販売契約しているほぼ全てに当たる100カ国・240の通信事業会社に新端末が行き渡るとの見通しを示した。

調査会社CSSインサイトの幹部、ショーン・コリンズ氏は「アップルは今回、すべての通信事業者に新端末を割り当てられると明言している。予想される需要を考慮すれば、宇宙から肉眼で見えるほどの巨大な倉庫が必要になる。世界中が(5の発売を)待ち望んでいるとはいえ、これは大きな賭けだ」と語った。

4の発売時には新規採用したマイクロSIMカードの不足が足を引っ張った。このため通信事業各社は今回、5で新たに使用されるナノSIMカード数百万個を備蓄した。

■アジア市場重視が鮮明に

一方、欧州の一部事業者は最も一般的に使われている周波数帯で高速携帯電話サービス「LTE」を利用できないことに失望感をあらわにした。潜在顧客層を失いかねないからだ。アップルのサプライチェーン(供給網)に詳しい2人の関係者によれば、欧州の一部通信事業者向けの製品供給が遅れる見通しだという。

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