2019年6月26日(水)

学費上昇の重圧、米新卒者3分の2が学生ローン負債

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2013/1/17 7:00
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再生へともがく米国に様々な社会問題が影を落としている。大学の学費上昇は、誰もが成功をつかむことができる機会を奪いかねない。銃乱射事件は後を絶たないが、政治的な事情で規制論議は進展しない。昨秋に米東部を襲ったハリケーン「サンディ」は、ニューヨークの老朽化した都市基盤の脆弱さを浮き彫りにした。

■物価上昇を大きく上回るペース

首都ワシントンで2012年秋、大学を終えたネイト・ジャクソンさん(22)は一族で初めての大卒者。家族の誇りだが、現在は求職中。月々の学生ローン返済は、時には遅れることがあるという。「専攻した刑事司法分野の職が見つかるか、将来ローンを滞りなく返済できるか、それだけが心配」とつぶやいた。

米国で大学の学費が上昇している。学生が抱える学費ローンは膨らみ、就職難から卒業後の返済が滞る例も相次ぐ。経済的な事情で進学をあきらめる若者が増えれば、誰でも平等に成功の機会を追える「アメリカン・ドリーム」の土台が揺るぎかねない。

学費上昇は補助金の削減や大学の高コスト体質が背景にある。教育省が5月に発表した調査では、10~11年度は学費に寮費や諸費用を含めた平均総額は、公立大では1万5605ドル(約136万円)、私立大では3万1975ドル(約278万円)だった。

1980年代以降、大学の学費上昇は消費者物価の上昇を大幅に上回るペースで推移した。学費が私学に比べて低い州立大も、近年の州や市の財政難の結果、私学の上昇率を上回る逆転現象が起きている。

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