コダック、スキャナー事業売却 ブラザーと合意白紙

2013/4/30付
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【ニューヨーク=清水石珠実】経営再建中の米イーストマン・コダックは29日、英国の退職者ファンドに写真フィルム事業とスキャナー事業を6億5000万ドル(約640億円)で売却することで合意したと発表した。退職者ファンドはコダックに対する28億ドルの支払い請求を取り下げる。スキャナー事業についてはコダックは15日にブラザー工業に売却する方向で合意したと発表していたが、白紙に戻す。

2事業の売却には破産裁判所の承認が必要。非中核事業の売却と負債の削減が実現すれば、昨年1月に申請した米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)に基づいた経営再建は大きく前進する。

売却先の退職者ファンドは英コダック年金プラン(KPP)で、コダックにとっては最大の債権者だった。主に英国に在住する同社の退職者や現従業員を対象にした年金を運営しており、加入者は約1万5000人。

売却するのは、消費者向けの写真フィルムや店頭の現像機を扱う「パーソナライズド・イメージング事業」と、スキャナーの販売や書類を電子的に整理するソフトを扱う「ドキュメント・イメージング事業」。コダックは高速印刷機や商業印刷など法人向け事業に経営資源を集中させる。

今回のKPPとの合意を受けて、コダックは「2事業まとめた売却案を優先する考え」(広報)としており、ブラザーとの合意は撤回する。

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