アップルCEO、特許紛争「戦いより和解望む」
【シリコンバレー=岡田信行】米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は24日、サムスン電子やモトローラ・モビリティーなどと繰り広げている特許訴訟について、「戦いよりも和解を強く望む」と発言。条件が整えば、和解に向けて交渉する姿勢を強調した。2012年1~3月期の決算発表会で証券アナリストの質問に答えた。
クックCEOは「私はずっと訴訟が嫌いだった。これからも嫌いだ」としたうえで、「我々はただ、人々(他社)が自分で発明してほしいだけだ」と強調。「条件が整えば和解する。戦うことよりも和解することを強く望んでいる」とした。
アップルはサムスン電子やモトローラ・モビリティーなど、グーグルの携帯端末用OS(基本ソフト)「アンドロイド」を採用している携帯機器メーカーと泥沼の特許訴訟を繰り広げている。17日には米連邦地裁がアップルとサムスン電子に両社CEOが出席し、和解を前提とした協議を開くように命令。24日には米国際貿易委員会(ITC)が、「アップルがモトローラの特許1件を侵害している」との暫定判断を下した。