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「物価上昇率、2%達しなければ対応必要」FRB議長会見詳報(2)

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は19日午後(日本時間20日未明)の記者会見で、FRBが金融政策の目標とする物価上昇率2%が達成されなければ「何らかの対応が必要」との見解を示した。詳細は次の通り。

「物価動向を注視している。最近の物価上昇率の鈍さは幾つかの一時的な要因が影響しているようだ。いずれ少し上向くと期待している。インフレ期待の動向では企業、家計どちらについても大きな変化は見られない。ただ仮に、物価上昇率が(FRBが目標とする)2%へ向けて上昇し始めない場合は、何らかの対応を講じなければならない。我々は物価の上昇と下落、どちらの行き過ぎも回避し、目標(=2%)近辺に保つ方針だ」

「市場との対話は非常に重要だ。現在のように非伝統的な政策を採っている場合は特に。我々の金融政策は経済見通しの行方と密接に結びついている。我々は必要に応じてあらゆる支援をするという姿勢を市場が理解すれば――理解してくれることを望んでいるが――市場に安心感を与えることができる。市場参加者だけでなく、投資家や消費者、その他経済に関わる人々の心理が改善するよう望んでいる。我々はできるだけ明確でありたいと考えている。人々や市場が、我々の発言についてきてくれることを望んでいる」

「金融規制改革は非常に複雑で、多くの機関が関わる。そのうえ我々には金融規制以外にもやるべきことがある。それでも全体の3割程度しか施行されていないとする見方は公正さを欠く。詳細が固まっていない規制項目も進展はしている。新しい自己資本比率規制の『バーゼル3』や、金融機関の自己勘定取引を規制する『ボルカー・ルール』など施行が間近に迫っている規制もある。もちろんそうした規制が施行されても、金融機関の準備を考えるとなお時間は必要となるだろう」

「(厳しい金融規制の導入は)完了していないが、銀行システムの健全性を無視しているわけではない。銀行を対象に特別検査(ストレステスト)を実施し、銀行の資本状況はバーゼル3を満たすのに近い水準にある。(経営の)安全性を確認し、銀行が向かうべき方向へ進むよう、銀行と協力して進めている。これから数四半期の間に一段と進展すると期待している」

「失業率が急速に低下すれば(証券購入の減額ペースと金融政策の転換時期がうまく合わず)問題となる可能性もある。だが6.5%という失業率の目標は目安であって(金融引き締めを始める)決め手ではない。いつ利上げを始めるのが適当かを考えるうえで、我々は物価動向や労働市場など様々な要素をみている」

「FRBが保有する住宅ローン担保証券(MBS)は、MBS市場全体のごく一部にすぎない。とはいえ住宅ローン市場の機能は細心の注意を払っている。市場の動きは今のところ、健全な状態にあるとみている。FRBがMBSを購入していても、MBS価格や流動性は混乱していない」

「5年前の(リーマン危機という)出来事は長期の影響を残した。住宅ローン市場を改革する案も出ている。FRBにとっても将来は保有証券の一部が、かつての残り物、となってしまう可能性もある。我々のMBS購入は住宅ローン金利を押し下げ、住宅市場を活発にするのに有効だったと理解している」

「我々の金融政策は経済見通しとその成り行き次第だ。証券購入の方針は実現の可能性が最も高そうな見通しに基づいて決めていく。米政府の緊縮財政が厳しい時期を過ぎれば経済成長率は上向き、失業率は緩やかに低下し、物価上昇率は2%へ向けゆっくり上昇する。これが我々の基本としている見通しだ」

「この見通しを踏まえて、年内のどこかの時点から来年前半にかけて証券購入を減額し、来年半ばをメドに購入を停止するのではないかとみている。改めて言うが、これは経済や失業率が持続的に改善した場合の見立てだ。景気が下振れすれば一段の金融支援もあり得るし、その逆もあり得る。我々が証券を購入し続ける限り、市場の証券需給が引き締まり、金利の低下につながる効果があると信じている」

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