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JPモルガン、和解金130億ドルで合意 史上最高額

【ニューヨーク=佐藤大和】米金融最大手のJPモルガン・チェースは19日、2008年の金融危機に至る過程の住宅ローン関連証券の不正販売をめぐり、米司法当局とのあいだで制裁金など総額130億ドル(約1兆3千億円)を負担し、和解することで合意した。1社の和解金としては米国史上で最高額。危機から5年を経てなお、負の遺産の処理に苦しむ米金融の姿を浮き彫りにした。

司法省や米連邦住宅金融局(FHFA)、複数の州当局などは、JPモルガンが十分な情報開示を怠って、住宅ローン担保証券(MBS)を住宅公社や投資家などに販売したと主張。住宅バブルの崩壊で結果的にMBSの価値が暴落し、多額の損失が発生したとしてJPモルガンの責任を追及していた。

和解案の柱は(1)米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)、米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)などMBSの買い手に対する補償金70億ドル(2)MBSの品質(返済の裏付け)に関する不適正な情報開示に対する制裁金20億ドル(3)住宅価格の下落が加速したことに伴う住宅ローンの借り手の一般消費者への支援金40億ドル――の3点。

JPモルガンは当初、MBSの不正販売の大半は、同社が金融危機下の08年に買収した大手投資銀行ベア・スターンズと住宅金融大手ワシントン・ミューチュアルによるものだと主張。両社は当時のブッシュ政権の強い要請に基づき救済買収しており、責任を減免するよう求めていた。

しかし、そうした場合は、実質消滅した両社の不正の責任を誰も問われないことになり、司法当局側は拒否した。

JPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)が交渉相手のホルダー司法長官に働き掛けていた刑事上の免責も今回の和解には盛り込まれていない。民事では決着しても、不正にかかわった行員に対する刑事訴追の可能性はなお残る。

JPモルガンは和解に備えて13年7~9月期に訴訟関連引当金として92億ドルを追加で積み増し危機後初めての四半期赤字に転落した。一方、同引当金は9月末時点で230億ドルとなり、今回の和解金の支払いへの資金の手当ては整っている。今後の決算への影響は限られるとの見方が多い。

米メディアによると、米政府と民間企業とのあいだの和解では、10年のメキシコ湾原油流出事故の責任を問われた英石油大手BPが支払った45億ドルが過去最高だった。

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