2019年7月24日(水)

「若者よ、海外に出よ」ノーベル化学賞の根岸教授会見

2010/10/7付
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【ウエストラファイエット(米インディアナ州)=小高航】ノーベル化学賞の受賞が決まった根岸英一・米パデュー大学特別教授は6日午後2時半(日本時間7日午前3時半)から、同大学内で記者会見し、受賞の喜びを語ると同時に「若者には世界に出て欲しい」と語った。会見の一問一答は以下の通り。

――受賞の率直な感想は。

「妻とは前夜、(受賞するのは)100に1つくらいの確率だと話していた。今朝5時過ぎにスウェーデン(のノーベル賞担当者)から受賞を知らせる電話を受けた。最初は本物か信用できなかったが、その後、知人から祝福の電話をたくさん受け、現実だと痛感した」

「常日ごろ、仕事で得られる満足で十分だと思ってきたが、(ノーベル賞という)大きなおまけがついた。50年来の夢がついにかなった。支えてくれたすべての人々に感謝すると同時に、責任の重さを感じる」

――何が受賞につながったのか。

「50年前に米国に移り住み、触媒の研究を始めた時、(無理難題に立ち向かう)ドン・キホーテのような気分だった。真実は誰にも分からないが、真実でないことを一つ一つ取り除けば真実に近付くことができる。その作業を厳格に続けてきた」

「同じ研究分野でも、同様に受賞に値するすばらしい成果を残している研究者はたくさんいる。(自分が選ばれたことを)申し訳なく思う気持ちもある。普段、(触媒の研究が)世間の大きな注目を集めることは少ないが、その意味でも今回の受賞の意味は大きい」

――日本の若者の化学離れが言われて久しい。

「かつては日本の若い研究者が頻繁に(根岸氏の研究室を)訪れたが最近はほとんどない。『若者よ、海外に出よ』と言いたい。日本は居心地が良いし、海外の(研究機関の)方が優秀とは限らない。しかし日本を外から見る機会がこれからますます重要になる。日本はもっともっとノーベル賞をとっていいと思う。そのためにはそれなりの努力が必要。今後はその役に立つ活動をしたい」

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