中国当局、余罪を追及 天安門前突入事件

2013/10/31付
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【北京=島田学】中国公安当局は31日、北京市中心部の天安門前に車が突入し炎上した事件の共犯容疑で拘束したウイグル族とみられる5人に対し、これまでのウイグル族による暴動・事件との関わりなど余罪追及を続けている。関係筋によると、新疆ウイグル自治区の分離・独立を目指す組織が関与しているとみて、別のテロ計画がなかったかなど、厳しく尋問している。

当局は、今回拘束した容疑者のほかに、ウイグル独立派組織のメンバーなど「関係者」がいるとの見方も捨てていない。事件直後に立ち上げた全国規模の特別捜査チームが引き続き捜査に当たる。

北京市内では同日朝も警戒態勢が続いている。大通りでは公安車両が交通規制を敷き、北京ナンバー以外の車を見つけては、路肩に駐車させて運転手らに身分証の提示を求めるなどしている。

今回の事件が社会不安の広がりにつながらないよう、当局は事件に関する報道規制を続けて平静を装っている。中国メディアは新聞各紙とも、中国の国営新華社が30日に発表した原稿を掲載するだけで、独自の取材内容を盛り込んだ報道は伝えていない。

一方、今回の事件を機に、全国でウイグル族住民への締め付けが一層厳しくなっている。中国の約9割のウイグル族が住む新疆ウイグル自治区には武装警察や公安を大量に投入している。なかでも容疑者の出身地の周囲は道路を封鎖するなどして厳しい監視下に置いているという。

ロイター通信によると、亡命ウイグル人組織を束ねる「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル主席は30日、「北京で何が起こったかについて独立した国際的な調査が行われない限り、中国当局の見解をうのみにできない」と述べた。ウイグル族の事件への関与については「関与したかもしれないし、しなかったかもしれない」とした上で、ウイグル族への弾圧がさらに強まるとの懸念を示した。

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