ブラジル高速鉄道、事業計画公表を先送り 入札は来年7月か
【サンパウロ=宮本英威】ブラジル政府は30日、リオデジャネイロ―サンパウロ近郊間で計画している高速鉄道の正式な事業計画の公表を先送りする方針を示した。31日に公表予定だったが、2週間程度延ばす見通し。来年5月29日の入札は7月ごろにずれ込む可能性が高まってきた。
首都ブラジリアで政府高官が記者団の取材に応じて明らかにした。政府は8月に事業計画の素案を公表していた。説明会などを通じて受けつけた企業や住民からの意見が約150件に達し、計画への反映に時間がかかっているという。
素案では10年以上の高速鉄道運営経験を応札の要件にしていたが、政府高官は緩和の可能性を示唆した。素案通りなら、2004年に高速鉄道を開業した韓国鉄道公社、07年開業の中国勢が要件から外れるとみられていた。
政府が目指す高速鉄道の開業時期は20年ごろ。三井物産など日本企業連合は新幹線方式による応札を検討している。
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