2019年2月22日(金)

近くシリア攻撃、米大統領が示唆 安保理協議物別れ

2013/8/29付
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【ワシントン=吉野直也】オバマ米大統領は28日の米公共放送PBSとのインタビューで、シリアでの化学兵器使用について「アサド政権が実行したと結論付けた」と明言した。近く軍事介入する考えを示唆したものだ。国連安全保障理事会の常任理事国5カ国は同日、シリアへの武力行使を認める決議案について協議したが、ロシアと中国の反対で物別れに終わった。米国務省高官は決議採択を待つのは「適切ではない」と述べており、有志連合でシリアを攻撃する可能性が高まった。

オバマ氏が化学兵器による攻撃をアサド政権の仕業と自ら断定したのは初めて。化学兵器の使用は「越えてはならない一線」として軍事介入の意向を繰り返し示してきた。オバマ氏は「アサド大統領に強いシグナルを送る」と語っており、今回の発言は軍事介入の時期が近づいていることを内外に知らせる狙いがある。

シリアへの軍事介入に関しては「無期限の闘争は考えていない」と述べ、化学兵器施設などを短期間で集中的に攻撃する方針をにじませた。軍事介入の時期には「まだ決定を下していない」と語り、数日中に決断する姿勢を示した。

米国は英国、フランスなど有志連合の枠組みによるシリア攻撃を想定。地中海に展開する米艦隊からシリアの軍事施設にミサイルを発射するとみられる。

英紙ガーディアンは、英軍参加の是非を問う英議会の議案採決の遅れから、シリア攻撃は9月3日まで遅れる見通しになったと伝えた。米国の軍事行動の日程に影響を与える可能性もある。

一方、米国務省のハーフ副報道官は28日の記者会見で、安保理での対シリアへの武力行使を認める決議案の採決を待つのは「適切ではない」と指摘した。アサド政権を軍事支援するロシアが拒否権を行使するのが確実なためで、協議の行方に関係なく、シリアを攻撃する可能性に触れた。

安保理の常任理事国5カ国は28日、シリアへの武力行使を認める決議案について協議した。ロシアと中国が武力行使に反対したもようで、協議に具体的な進展はなかった。中国の王毅外相は29日に声明を発表し「政治解決が終始、唯一の現実的な出口だ」と武力行使に明確に反対した。

シリア関連の決議案に関しては、これまでもロシアが拒否権を発動してきた。今回も決議を採択できる可能性は低く、米英仏などは決議なしでも攻撃に踏み切る準備を加速しそうだ。

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