2018年6月20日(水)

イタリア、不動産税を廃止 政権崩壊回避

2013/8/29付
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 【ジュネーブ=原克彦】イタリアのレッタ政権は28日、住宅などに課される不動産税の廃止を閣議決定した。欧州債務危機を受け財政再建のために導入されたが、連立政権に加わる議会第2勢力「自由国民」が撤廃を要求、政権離脱も辞さない姿勢だった。財源不足を理由に反対していた中央銀行出身の経済・財務相らは2014年に新たな税制を設けることで妥協し、政権崩壊を回避した。

 イタリアでは現在、単独で政権を確立できる政党や政党連合がなく、議会第1党で中道左派の民主党と、中道右派の自由国民などが大連立政権を維持。ベルルスコーニ元首相が率いる自由国民は政権支持の条件に不動産税の撤廃を掲げていた。

 ANSA通信などによるとイタリア政府は不動産税の廃止により年間約40億ユーロ(約5200億円)の歳入を失う。この分は歳出削減とギャンブル関連産業への増税で補う。また、14年からは地方での公共サービスに充てる「サービス税」を新設。内容は今後詰めるが、低所得者の負担を軽くするよう配慮するという。

 同国では2月下旬の総選挙後、連立協議が難航し政治空白が約2カ月続いた。不動産税を巡る対立で政権が崩壊すれば政権不在の状態に逆戻りし、景気回復への対策や財政再建が遅れ、欧州債務危機の再燃につながることが懸念されていた。

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