米モリコープ、重希土類を本格生産 レアアースの一種

2012/8/28付
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【ニューヨーク=小川義也】米資源会社モリコープは27日、ハイブリッド車(HV)などの生産に欠かせないレアアース(希土類)のうち、特に希少性の高い重希土類の本格生産に乗り出すと発表した。米国にある鉱山から産出した重希土類を濃縮し、中国にある自社施設で分離・精製する。来年には米国か、子会社のあるエストニアに重希土類の分離・精製施設を新設。調達先の多様化を目指す日本企業などのニーズに対応する。

モリコープは、カリフォルニア州南部にあるマウンテンパス鉱山で、「コンセントレート」と呼ぶ重希土類の濃縮物の生産を開始した。コンセントレートは、今年6月買収したカナダのレアアース加工会社が中国・江蘇省に持つ重希土類の処理施設に運び、ジスプロシウムやテルビウムなど約13種類の重希土類を分離。純度を高め、日本などに供給する。

マウンテンパス鉱山でのコンセントレートの生産能力は、現在進める増産投資が完了した時点で年間400トン以上を見込む。日本企業の関心が高いジスプロシウムなど個別の重希土の供給計画は明らかにしていない。

HVや省エネ家電などに使われる高性能磁石に必要なジスプロシウムは現在、中国勢が供給をほぼ独占。中国政府が輸出管理を強める中、需要家の間では安定調達への懸念が根強い。

モリコープは来年にも、マウンテンパス鉱山かアリゾナ州にある関連施設、あるいはエストニアの子会社に重希土類の分離・精製設備を新たに導入する計画。使用済みの磁石や蛍光灯から重希土類を回収する事業も強化、安定供給を目指す。

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