ピンクスライム肉、米で騒動拡大 ひき肉需要に影響

2012/3/28付
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米国で通称「ピンクスライム」肉と呼ばれる加工食肉を巡る騒動が広がっている。昨年、米テレビ番組が同食材を取り上げたことをきっかけに消費者の批判が高まり、小売り・外食大手が相次いで使用や販売の中止を表明。27日には米食肉大手タイソン・フーズの経営幹部がひき肉需要の減退につながるとの見方を示すなど、関連企業への影響も表れ始めた。

「ピンクスライム」は、牛肉などの切り落とし部分を防腐のため水酸化アンモニウムで処理した上で、ペースト状に加工した食材。一見、ピンク色のソフトクリームのような形状で、ハンバーガー用ひき肉の水増し材料として一般的に使用されている。

消費者から品質や安全性への疑問が高まったのを受け、米マクドナルドは1月、水酸化アンモニウムの食材への使用中止を表明。今月に入り、大手スーパー2社が仕入れの中止を決めるなど、排斥の動きが相次いだ。

米メディアは26日、同食材を製造する米ビーフ・プロダクツが米国内に持つ4つの工場のうち、3カ所で操業を一時的に停止すると報じた。また27日には、食肉大手タイソンのジム・ロホナー最高執行責任者が業界向け会合で「牛ひき肉全体の需要にマイナスの影響が出てきている」と話したと報じた。

米農務省(USDA)は同食材の安全性に問題はないとの見解を示している。水酸化アンモニウムによる食肉の防腐処理は、O-157などによる食中毒の防止に有効性があるとしてビーフ・プロダクツが導入。2001年に米食品医薬品局(FDA)とUSDAの許可を得て販売を開始した。

昨年、米国で有名シェフがテレビ番組で取り上げたことなどをきっかけに、米メディアの注目を集め、同食材の使用に消費者の批判が高まっていた。(ニューヨーク=西邨紘子)

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