仏大統領、シリアへの軍事介入決断「数日以内に」
【パリ=竹内康雄】フランスのオランド大統領は27日、各国に駐在するフランス大使らを前に演説し、シリアへの軍事介入などを含めた決断を「数日以内にする」と表明した。28日に臨時の国防関係閣僚会議を開き、今後の対応を協議する。大統領は「フランスは世界のために自らの責任を全うする」と述べ、シリア空爆など軍事作戦に踏み切る意向をにじませた。
大統領は演説で、シリアの化学兵器使用について、アサド政権が使った可能性が高いとの認識を示した。「シリアの反政府勢力への支援を強化する」と述べる一方、「フランスは罪のない人々へのガス攻撃を決断した勢力を罰する準備がある」と強調。アサド政権との対決姿勢を一段と鮮明にした。
さらに、大統領は「シリアの内戦は世界平和を脅かしている」と主張。レバノンで起きたテロや、トルコやヨルダンにシリアから難民が避難している事例などを挙げ、シリア内戦が地域の不安定化を招いていることへの懸念を示した。