2018年7月23日(月)

[FT]死に体オバマ氏、ヒラリー氏の先行きにも暗雲

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2014/1/28 7:00
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 2008年に民主党の大統領になった時、オバマ米大統領は友人に、もしヒラリー・クリントン氏がオバマ氏の後を継いで大統領になったら、「私は失脚しているだろう」と語った。それから紆余曲折(うよきょくせつ)を経て、いまオバマ大統領とクリントン氏は一蓮托生(いちれんたくしょう)だ。

ラントス人権賞の授賞式でスピーチするヒラリー・クリントン氏(12月6日、ワシントン)=AP

ラントス人権賞の授賞式でスピーチするヒラリー・クリントン氏(12月6日、ワシントン)=AP

 もし、クリントン氏が2016年にホワイトハウスの主になったとすれば、オバマ大統領が残していくものは守られる。同じように、もし大統領の評価が今後3年間、下降の一途をたどれば、クリントン氏の野望もくじかれる。互いになくてはならない間柄。好むと好まざるとにかかわらず、2人は運命共同体なのだ。

 かつて激しく火花を散らしたライバルが同志になるとは、まるでおとぎ話だとみる人もいるだろう。しかし、徐々にマイナス面は見えている。オバマ大統領が2008年に就任した当時、大衆受けする言葉を発していたのは、オバマ氏が米国政治の旧弊を打ち破るという公約を掲げて選ばれたという裏付けがあったからだ。

■目新しさに乏しいヒラリー氏

 クリントン氏はワシントンの旧来のルールを絵に描いたような人物だった。ビルとヒラリーに象徴される皮肉たっぷりのゲームだ。オバマ氏は新鮮な風を吹き込んだ。同氏の若さあふれる選挙戦は、シリコンバレーのスタートアップ企業ばりの手法を用いて、クリントン氏の昔ながらのブランドと競い合った。

米国家安全保障局(NSA)について説明するオバマ大統領(17日、ワシントン)=ロイター

米国家安全保障局(NSA)について説明するオバマ大統領(17日、ワシントン)=ロイター

 いま、オバマ氏はそこに活を入れようとしている。しかし世界のビジネス界では常識だが、すでに地位を確立した2つのブランドを足し合わせても、1+1=2以上にはならない。米ネット大手AOLと米メディア大手タイムワーナーの合併や、米IT大手ヒューレット・パッカード(HP)による米コンパック買収がいい例だ。

 2012年の大統領選でオバマ氏の選挙対策本部長だったジム・メッシーナ氏が、まだ出馬表明はしていないもののクリントン氏支援に回っているという事実は多くを物語る。メッシーナ氏は、プライオリティーズUSAを運営する。この団体は名目上独立した組織で、2012年にオバマ再選に向けて資金面で支援するために設立された。メッシーナ氏は最近、現在の英国の連立与党である保守党に、2015年総選挙に向け採用された。同氏は有権者のデータベース収集と献金者リスト作成にたけている。しかし、クリントン氏がその中から何か目新しいものを打ち出すのはなかなか難しそうだ。

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