トヨタ、940億円で和解 米大規模リコール訴訟

2012/12/27付
保存
共有
印刷
その他

【ニューヨーク=杉本貴司】トヨタ自動車は26日、米国で「意図しない急加速」問題を巡る集団訴訟で、総額11億ドル(約940億円)を支払うことで原告と和解したと発表した。米自動車業界の和解としては史上最高額とみられる。同問題ではトヨタ側に過失がなかったことが証明されているが、訴訟長期化によるイメージ低下を避けるため異例の和解金支払いに踏み切る。今回の和解で大規模リコール(回収・無償修理)に伴う訴訟問題はおおむね決着する。

トヨタは「当社に過失はなかったが、訴訟を続ければ決着までに数年かかるとみられ、その間のイメージ低下を避けるため」に和解に踏み切ったと説明している。

同問題では米運輸省などが当初、エンジンを制御する電子スロットルに問題があるとしたが、その後に米航空宇宙局(NASA)などの調査でトヨタ車に過失がなかったことが証明されている。トヨタも当初から過失を否定していたが、原告は一連の騒動で「車の価値が下落した」としてトヨタを訴えた。

トヨタは原告への支払いのほか、実際に車を売却したユーザーに下取り価格の下落分を補償費として支払う。安全対策としてブレーキとアクセルを同時に踏んだ場合にブレーキを優先するシステムも搭載する。11億ドルはこれらの合計額。

米国での大規模リコールに伴う集団訴訟は大きく3件。「トヨタの情報開示が問題で株価が下落した」とする投資家との間では和解が成立済み。残る訴訟は電子スロットルそのものに欠陥があるとするもので、トヨタは引き続き争う構え。当局から「シロ」判定を受けていることから敗訴になる可能性は低いと考えられている。

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]