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プジョー、ライバル・ルノーからトップ招き再建

【パリ=竹内康雄】経営再建中のフランス自動車大手プジョーシトロエングループ(PSA)が、仏ルノーの元最高執行責任者(COO)のカルロス・タバレス氏を次期最高経営責任者(CEO)に据える人事に踏み切った。ルノーを辞してからわずか3カ月で同じ国のライバル企業のトップに就くことが決まった異例の人事。PSAは中国・東風汽車との資本提携協議をまとめた上で、国際経験が豊富な新トップに本格的な再建を託す。

「再生戦略の継続性の観点から後継に気を配ってきた」。25日夜、PSAのフィリップ・バラン会長は記者団にこう述べ、次期トップにはタバレス氏がふさわしいと説いた。バラン氏は半年前に任期を再任されたばかりだが、業績低迷の責任を取って道半ばで辞任する。

ドライバー出身

タバレス氏はポルトガル出身で、1981年にテストドライバーとしてルノーに入社。日産自動車の米国トップなどを務め、ルノーのナンバー2に昇進した。ただカルロス・ゴーンCEOが後進に道を譲る気がないと米メディアに不満を漏らしたことが同氏の逆鱗(げきりん)に触れ、今年8月に事実上更迭された。

「ルノーや日産で国際事業を担当した経験が長く、その手腕はPSAでも生きる」。業界ではすでにこんな評価が飛び交っている。PSAが描くのは、バラン氏が東風汽車などとの資本提携の交渉をまとめた上で、タバレス氏に引き継ぐ青写真だ。

PSAは欧州危機で販売が低迷、バラン氏は工場閉鎖や1万人以上の人員削減を進めてきた。2012年には米ゼネラル・モーターズ(GM)との資本・業務提携を決めたが、目立った成果は出ておらず、10月には関係の縮小を検討すると表明した。

中国事業は増収

経営陣は別の提携先を模索し、候補に挙がったのが事業提携している中国の東風汽車だ。PSAの業績は低迷するものの、中国事業だけは前年比3割前後の増収を続けている。

東風との関係を資本面やアジア全域に広げることで、新たな活路が開けるとみている。

ただフランスでは、創業200年を超えるプジョーが中国企業傘下になることへの抵抗は強く、38.1%の株式(議決権ベース)を保有するプジョー創業家も明確な態度を示していない。

現時点ではPSAの増資を東風と仏政府が引き受け、東風の影響力をある程度抑える案が有力。PSA経営陣は年内の合意を目指しているが、実現にはハードルが残っている。

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