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ウクライナ南部、親ロシア派が市庁舎掌握

議会は抗議決議

【ハリコフ(ウクライナ東部)=田中孝幸】親欧米派による政変でヤヌコビッチ政権が崩壊したウクライナの南部クリミア半島で、親ロシア派が新政権づくりに反発する動きが広がっている。ロシア系住民の多い中心都市セバストポリではトゥルチノフ大統領代行の正統性を認めない住民が市庁舎を掌握。クリミアの議会は抗議決議を採択した。新体制の対応によっては欧ロ間の外交問題に発展する可能性もある。

親欧米派はすでに大半の地方行政機関を管理下に置いており、来週中に各地の知事・市長を交代させる方針。だが、ロシア系住民が多数を占めるクリミア半島では反発する動きが広がっており、タス通信などによるとクリミア自治共和国議会は25日、「従属を求める新政権の圧力と脅迫」への抗議決議を採択した。

黒海沿岸のセバストポリでは23日、新体制に抗議するロシア系住民による2万人規模のデモが発生した。デモ隊は24日には市のトップをロシアと太いパイプを持つ企業家に交代させたと宣言。中央政府の実力行使に備え、地元警察当局の支持も取り付けた。

危機感を強めたトゥルチノフ大統領代行は25日、緊急の安全保障会議を招集。クリミア情勢への「深刻な懸念」を表明したうえで、分離独立運動の指導者を徹底的に取り締まる方針を決めた。

ただ、クリミア半島はロシア黒海艦隊が基地を置く戦略的要衝であるだけに、これから発足する新政権が強硬策に踏み切ればロシアの介入を招く可能性もある。ロシアのラブロフ外相はウクライナへの内政不干渉の立場を示すが、政権内では分離独立運動への支持も拡大。ロシア下院独立国家共同体委員会のスルツキー委員長は25日、クリミアのロシア系住民に対し「(政府から)近く十分な支援措置が用意される」と語った。

欧米各国はロシアの動向に神経をとがらせている。すでにライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)がロシアの軍事介入について「重大な過ちになる」とけん制。25日には欧州安全保障協力機構のツァニエル事務総長がウクライナ問題の協議のため急きょモスクワ入りした。

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