ケニアの襲撃事件、国際捜査へ 過激派はテロ継続を警告
ケニアの首都ナイロビのショッピングモール襲撃事件で、レンク内相は25日の記者会見で、米国人や英国人が事件に関与したとの情報などを踏まえ、両国やイスラエル、ドイツ、カナダなどの協力を得て捜査を進める方針を明らかにした。
一方、犯行を認めた隣国ソマリアのイスラム過激派組織アルシャバーブは同日までに、ソマリア南部に約2年前に進攻したケニア軍が撤退しなければ、テロを継続すると警告した。
国外で大規模テロを起こせることを実証した過激派組織がテロ継続を警告したことで、ケニアなど経済成長が続く東アフリカの治安の不安定化は必至。日系企業の東アフリカ進出にも影響が出そうだ。
武装集団の制圧宣言から一夜明けたモールでは25日、残された遺体の捜索などが続いた。市民61人と治安要員6人の死亡が確認されたが、赤十字は行方不明の市民らが多くいるとしており、犠牲者数はさらに増える見通し。
アルシャバーブは25日、人質137人が死亡したとインターネット上で主張したが、根拠は不明。英国放送協会(BBC)などによると、英外務省は同日、事件に絡んで英国人1人がナイロビで拘束されたと明らかにした。
ケニアのケニヤッタ大統領によると、英国人の女と、米国人2~3人が事件に関与したとの情報がある。25日付英紙デーリー・メールによると、英情報当局はこの女について「白い未亡人」と呼ばれる英国人女性の可能性もあるとみている。女性の夫は2005年のロンドン同時テロを実行した際に自爆。女性はイスラム過激派を支援しているという。(ナイロビ=共同)