2019年2月19日(火)

米、武器貿易規制で軟化も 国連が条約仕切り直し

2012/12/25付
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【ニューヨーク=杉本貴司】国連総会は24日、7月に決裂した武器貿易条約(ATT)の交渉を仕切り直す決議を採択した。来年3月に国連本部で交渉会議を開く。小銃も含めた通常兵器の不正な取引を防ぐ狙いだ。米国は銃や弾薬も対象に含めることに慎重な姿勢だったが、相次ぐ銃乱射事件による銃規制の強化論を受けて条約締結に向けて軟化する可能性もある。

ATTはミサイルや戦車など大型通常兵器や、ライフルや小銃など小型兵器の取引を監視する国際的な取引基準を設け、テロリストなどの手に渡ることを防ぐのが狙いだ。核など大量破壊兵器は対象外。2006年から日本や英国が主導して国連内で議論が始まり、今年7月に条約採択に向けた最終交渉が行われた。だが、中国やロシアが後ろ向きな姿勢で米国も慎重姿勢を崩さなかったため決裂した。

今回、共同提案国を務める日英など7カ国は「強力でバランスのとれた効果的な条約採択に向けて再度取り組むことを要請する」とする共同の外相声明を公表した。

中ロは引き続き消極的な姿勢を示す可能性が高いが、焦点となるのは国連内で影響力が大きい米国の出方だ。米国は最大の武器輸出国であり実質的な貿易規制の強化を嫌うのに加え、自国で大量生産する銃や弾薬についても、前回交渉では「管理強化に難色を示していた」(国連外交筋)。

だが、コネティカット州の小学校での銃乱射事件で子ども20人を含む26人が犠牲となったことで、米国内で強力な銃規制を望む声が浮上。オバマ米大統領も銃規制強化を2期目の最優先課題に掲げる。米国が軟化に転じれば条約採択に向け大きく前進することになる。

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