カタール首長にタミム皇太子
カタールのハマド首長(61)は25日、退位し四男のタミム皇太子(33)に権限を移譲すると宣言した。ペルシャ湾岸産油国の君主が存命中に権限を譲るのは異例。ハマド首長は豊富な天然ガス輸出を背景に近代化を進め、リビアやシリアの反政府勢力への支援など積極外交を展開。皇太子は外交など基本方針を踏襲するとの見方が多い。
タミム皇太子は1998年に英陸軍士官学校を卒業。世界有数の政府系ファンド、カタール投資庁(QIA)会長や軍副司令官などを務めた。
ハマド首長はテレビ演説で「若い世代が革新的思考で責務を負う新しい時代の始まりだ」と強調。同国は71年の独立以降、クーデターによる権力移行が続いていた。(ドバイ支局)