中国のIT、グーグル外し 機能・端末見直し

2010/3/26付
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【北京=多部田俊輔】インターネット検索世界最大手の米グーグルが香港経由で検閲なしの検索サービスを始めたことを受け、中国のIT(情報技術)業界でグーグル外しの動きが始まった。中国のサイト運営会社がグーグルの検索サービスの提供を停止し、中国聯合網絡通信(チャイナユニコム)など携帯電話大手がグーグルの基本ソフト(OS)を使った新端末の開発を見直す可能性も出てきた。

中国語のポータルサイトを運営するTOM集団は25日までに、トップページで提供してきたグーグルの検索機能を削除した。「中国の規制を順守する」(広報部)ためで、検索サービスは中国大手の百度(バイドゥ)だけに絞った。

グーグルと提携するソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手の海南天涯在線網絡科技も「グーグルと中国事業の将来について話し合う必要がでてきた」(幹部)としており、中国メディアは25日、グーグルと天涯の提携中止の可能性を報じた。

検索だけでなく、携帯電話向けのOSや広告事業など幅広い事業分野でグーグルとの関係を見直す動きが広がっている。チャイナユニコムの陸益民総裁は25日までに「我々は中国の法律を守る会社と協力する」との考えを表明した。

チャイナユニコムはグーグルのOS「アンドロイド」を基にした携帯電話端末を米モトローラと協力して開発している。当初予定では1月の発売だったが、販売時期を3月中旬に延期したうえ、グーグルの検索機能はつけなかった。

今後もグーグルの検索機能の搭載を見送るほか「アンドロイドを基にした新端末の開発も凍結となる可能性が出てきた」(通信業界関係者)。中国移動通信集団もアンドロイドを基にした携帯電話端末の開発を見直すとの見方が出ている。

中国でグーグル向けに広告事業を手掛ける中国企業27社は共同でグーグルに対して自社が被った損失の補償を求める書簡を送った。ある広告会社幹部は「当局からの圧力でグーグルにからむビジネスが難しくなっている」と明かす。

香港経由の検索サービスは25日も不安定な状況が続いている。中国本土からの接続は可能だが、「天安門事件」などを入力すると、検索しても結果が表示しない。中国当局はグーグル問題を巡って、メディアの独自報道を許さない通達を出している。

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