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iPad訴訟、米に飛び火 背後に中国国有銀行の影

中国で商標権を侵害したとして米アップルを訴えた中国企業が米国でもアップルを相手取って訴訟を起こしていたことが24日までにわかった。当初は中国内のささいな訴訟事件とみられていたが、対立はどんどんエスカレートしている。背後で中国の銀行が訴訟を操っているとの見方も出ている。

米国で訴えたのは、中国のIT(情報技術)機器メーカー、唯冠科技深センの台湾グループ会社など。アップルが多機能携帯端末(タブレット)の名称に使っている「iPad(アイパッド)」の商標は、もともと唯冠のグループ会社が商標権を持っていたが、2010年にアップルの関連会社に3万5000ポンド(約450万円)で売却した。

唯冠側はアップルが名前を隠して商標権を安く買っており、この行為は詐欺に相当すると主張している。アップルはコメントを控えている。

iPadを巡っては、アップルが唯冠の台湾グループ会社から全世界の商標権を購入したと主張。一方、唯冠側は台湾のグループ会社が売却したのは海外の権利だけで、中国での商標権は唯冠科技深センが保有したままだと反論。唯冠は商標権侵害で中国各地で販売差し止めの訴訟を起こした。

同社の弁護士によると、唯冠は販売不振で経営が破綻状態にあり、中国国有の中国銀行、国家開発銀行、交通銀行など大口債権者が資金回収を急いでいる。このため「損失を補填しようと唯冠を操ってアップルから多額の金銭を引き出す狙いだ」との見方が多い。

ただ、今回提訴した場所はアップルのお膝元である米カリフォルニア州サンタクララ市。アップルや米国政府を過度に刺激し、米中の政治問題に発展する可能性も出てきた。中国のIT業界関係者は「中国政府は債権者である国有銀行に働きかけ、アップル側と商標権問題の落としどころを探るべきだ」と指摘する。(北京=多部田俊輔)

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