2019年1月18日(金)

対北朝鮮、米韓が圧力 民間人2人が死亡

2010/11/25付
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【ソウル=尾島島雄】北朝鮮による黄海上の韓国・延坪島(ヨンピョンド)への砲撃をうけ、米韓両国が24日、圧力を強め始めた。北朝鮮の新たな挑発行為を軍事的にけん制する狙いから、朝鮮半島西側の黄海上で28日から米空母を参加させた合同軍事演習を実施すると発表した。24日には民間人2人の死者が出ていたことも判明。韓国は26日に中国と外相協議を開き、国際社会の包囲網構築へ協力を求める。

ソウルの在韓米軍司令部と韓国軍は来月1日まで「海上訓練実施の一環」という位置付けで、黄海で軍事演習を実施すると発表した。24日のオバマ米大統領と李明博(イ・ミョンバク)韓国大統領の電話協議での合意を受けたもので、横須賀を事実上の母港とする米原子力空母「ジョージ・ワシントン」を参加させる。同空母は同日、横須賀基地から出港した。

空母派遣は「海域での交戦の遂行能力を重点的に高める」(在韓米軍)意味があり、米韓の軍事力を示す狙いがある。北朝鮮が続ける核開発の動きに歯止めをかける効果も期待する。

ただ、北朝鮮は対抗してさらなる挑発行為に出る可能性もあるうえ、黄海の対岸に位置する中国の反発も必至。米韓側は演習の展開を朝鮮半島寄りの海域に限定することで一定の配慮を示す公算が大きい。在韓米軍司令部は24日「中国側には米政府が(合同演習実施について)通報している」と明かした。

演習に先立ち、韓国の金星煥(キム・ソンファン)外交通商相は26、27両日に訪韓する中国の楊潔チ外相とソウルで会談。砲撃の被害などを説明して米韓合同演習への理解を求めるとともに、北朝鮮への自制働き掛けを中国に促す。国際社会で北朝鮮の最大の後ろ盾となっている中国を取り込み、圧力強化につなげたい考えだ。

日米韓は国連安全保障理事会に問題提起するかどうかを調整中。李明博大統領は24日、キャメロン英首相、メルケル独首相と電話協議し、中国説得の重要性を確認しており、中韓外相会談での中国側の反応は安保理の動きにも影響する焦点となりそうだ。

一方、24日には延坪島が属する仁川市の海洋警察が同島に駐留する韓国軍海兵隊官舎の新築工事現場で民間人2人の遺体が見つかったと発表した。韓国の陸上への北朝鮮の砲撃で民間人死者が出たのは1953年の朝鮮戦争休戦以来、初めて。

【北京=佐藤賢】中国外務省は24日「朝鮮半島の平和と安定を損なういかなる行為にも反対する」との洪磊副報道局長の談話を発表した。北朝鮮と韓国に冷静な対応と早期の対話を呼び掛け、再発防止を求めた。「関係国は情勢の緩和に資することをすべきだ」とも主張、米韓合同軍事演習へのけん制をにじませた。

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