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ケニア、企業活動に支障も イスラム過激派「テロ続ける」

【カイロ=押野真也】ケニアで起きた商業施設の襲撃事件は死者が60人を超える惨事となった。実行犯はソマリアのイスラム過激派で、ケニア軍のソマリアへの軍事介入を非難。今後もケニアでのテロ活動を続けると宣言している。ケニアは東アフリカの中で最大の経済規模を誇り、日系企業の進出も増加。治安悪化で企業活動に支障が出る恐れもある。

襲撃された商業施設には治安部隊が突入してほぼ制圧したものの、立てこもっている過激派メンバーとの間で銃撃戦が続いているもよう。治安当局は10~15人の実行犯のうち数人を殺害したという。

犯行声明を出したのはケニアの隣国、ソマリアに本拠を置くイスラム過激派組織「アルシャバーブ」。アルシャバーブはアラビア語で「若者」の意味で、2006年ごろに同国のイスラム原理主義組織の若手強硬派を中心に派生したとされる。

ケニアはソマリアとの国境付近で外国人が誘拐された事件を受け、11年10月に掃討作戦を展開。ソマリアに軍事介入し、同国の主要都市からアルシャバーブを排除した。アルシャバーブはケニアへの報復を宣言し、これまでも首都ナイロビのクラブの爆破や、観光地モンバサでの外国人誘拐事件を起こしている。

今回襲撃の対象となった商業施設は海外ブランドや金融機関などが入居し、ナイロビでも有数の規模。ただ、警備員による出入り口での手荷物検査が、最近は徹底されていなかったとの指摘も出ている。

アルシャバーブの報道担当者はロイター通信に「戦いは始まったばかりだ」などとケニアでのテロ活動継続を表明。さらに治安が悪化すれば、企業活動にも大きな影響を与える可能性もある。

ケニアを東アフリカ地域でのビジネス拠点と位置付ける外資企業は多い。飲料大手の米ペプシコは今年2月にナイロビに工場を建設し、飲料の現地生産を開始。米マスターカードも地域の拠点として昨年2月に事務所を開設するなど、消費・金融分野にも投資対象が広がっている。

日系企業は約40社が進出し、約700人の在留邦人がいる。日野自動車は今年からトラックの現地生産を始め、ホンダも二輪車生産を開始する計画だ。現状では日系企業の中で投資計画を見直す企業は出ていないもようだが、今後の情勢次第では変更を強いられる可能性もありそうだ。

アルシャバーブはケニアだけでなく、ソマリアに軍事介入・派兵したエチオピアやウガンダなどでもテロ活動を続けている。いずれも海外からの直接投資が経済成長をけん引しているだけに、治安安定が共通の優先課題になっている。

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