ケニア政府、襲撃事件「モール掌握」 制圧作戦続行
【ナイロビ=共同】ケニアの首都ナイロビのショッピングモール襲撃事件で、ケニア軍は23日夜から24日未明にかけ、モール内に立てこもった武装集団の制圧作戦を続けた。事件発生から2日以上が経過し、作戦は最終段階に入ったとみられ、政府は「モールを掌握した」と表明した。武装集団の抵抗が続いているかどうかは不明。
英国放送協会(BBC)放送によると、ケニア政府高官は23日、モール内に人質が残っている可能性は小さいと語った。ケニア軍は同日、モールを襲った10~15人の武装集団のうち、これまでに3人を殺害し、数人にけがを負わせたと表明した。
モールでは23日午後から黒煙が立ち上り、地元テレビは同日夜も一部で火災が続く映像を伝えた。政府は、武装集団が軍の制圧作戦をかく乱するため火を放ったとみている。ケニア軍側は、火災には対処できているとしている。
またケニア治安当局は事件に関連し、尋問のために10人以上の身柄を拘束したと表明した。身元は明らかにしていない。
中東の衛星テレビ、アルジャズィーラによると、事件への関与を認めた隣国ソマリアのイスラム過激派組織アルシャバーブの幹部は23日、「ケニア政府との交渉は望まない」と語った。
事件ではこれまでに、複数の外国人を含む62人が死亡し、175人が負傷。制圧作戦に当たるケニア軍兵士は11人が負傷した。在ケニア日本大使館によると、日本人被害の情報は入っていない。