TV電波の隙間使った通信サービス 米で12年開始
「スーパーWi-Fi」 日本の議論に影響も

2011/12/23付
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米国でテレビ放送用の電波の隙間を利用した新しい無線通信サービスが来年から始まることになった。スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)などの普及で深刻化する通信網の混雑を緩和し、新たなビジネス創出につながると期待されている。地域限定型放送などへの利用を検討している日本での議論にも影響を与えそうだ。

米連邦通信委員会(FCC)が22日、新サービス「スーパーWi-Fi(ワイファイ)」向けの通信機器などを承認した。テレビ放送用に割り当てられている50メガ~700メガヘルツ帯の周波数帯域のうち、普段は使われていない「ホワイトスペース」と呼ばれる隙間を利用する。現行の無線LANが使う2.4ギガヘルツ帯などに比べ、電波が遠くまで届くのが特徴。郊外での無線ネット接続サービス事業者や、スマートグリッド(次世代送電網)の導入を進める電力会社などの参入が見込まれる。

FCCが承認したのは、米スペクトラム・ブリッジのデータベースと、米クース・テクニカル・サービスが開発した対応通信機器。データベースは地域ごとに異なる周波数帯の利用状況を管理し、テレビ局が懸念する放送サービスへの干渉を防ぐ。来年1月26日以降、まずノースカロライナ州ウィルミントン市と周辺で運用を開始、段階的に全国に広げていく。

テレビ放送用の電波の隙間を巡っては米グーグルやマイクロソフトが開放を要求、FCCは2008年に開放方針を発表していた。日本でも総務省が09年末から活用に関する議論を開始。福島県南相馬市などで地域限定型の放送実験が始まっている。米国で通信利用が始まれば、日本でも同様の利用の実現を求める声が強まる可能性がある。

(ニューヨーク=小川義也)

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