2018年1月18日(木)

レノボ、IBMのPCサーバー事業買収 2400億円で

2014/1/23付
保存
共有
印刷
その他

 【北京=阿部哲也】中国パソコン大手、レノボ・グループ(聯想集団)は23日、米IBMからパソコンをベースにした安価な「PCサーバー」事業を買収すると発表した。買収額は23億ドル(約2400億円)で、今回の買収を機に企業向けサーバー事業に本格進出。パソコンや携帯電話など個人向けが主体だった事業構造の転換を進める。IBMは好採算のクラウド事業などに注力し、ハードウエア事業は高性能機に絞り込む。

 IBMのPCサーバー事業を巡っては、富士通と米デルも売却先候補に挙がっていた。IBMは昨年も同事業をレノボに売却しようとしたが、価格などの条件が折り合わず、合意に至らなかったとされる。最終的にレノボが買収を決めたことで、世界の企業向けIT(情報技術)ビジネスでも中国勢の存在感が高まりそうだ。

 レノボはPCサーバー事業の関連資産、特許権利、生産や販売などの業務を買収する。従業員全7500人の雇用を引き継ぐ。米調査会社IDCによると、IBMは同分野で8.5%のシェアを占める世界3位。同2.6%で6位だったレノボは買収で大手の一角に急浮上する。

 レノボの楊元慶・最高経営責任者(CEO)は「サーバー事業でも個人向けパソコンと同様の成功を実現できると確信している」とコメントした。

 レノボは買収に必要な23億ドルの9割を現金で、残りを自社株をIBMに割り当てることで支払う。譲渡する株式は発行済みの1.75%程度になる見通し。

 レノボの成長を支えてきたのは、これまで総額2000億円以上を投じてきた企業買収だ。レノボは2005年、IBMのパソコン事業を全面買収。11年にはNECとパソコン事業を統合し、さらにドイツやブラジルでも関連企業の買収を繰り返してきた。

 買収で先端技術と開発に要する時間を買い、巨大な需要が見込める中国向けに機能を改良して事業を拡大する。これがレノボの基本戦略だ。13年にはパソコンの世界シェアが前年比2.1ポイント増の17.1%となり、米ヒューレット・パッカード(HP)を抜いて年間で初の首位となった。

 レノボはパソコン同様に価格競争が激しいPCサーバーでも、規模の利点を生かす手法で競争力を高められると判断した。13年4~9月期の売上高は前年同期比11.3%増の185億ドルだったが、このうちパソコンやスマホなど個人向け機器が9割を占める。安定収入が見込める企業向け事業にも手を広げ、経営基盤を拡充する狙いだ。

 IBMはサーバーなどハード事業の不振が響き、13年10~12月期は7四半期連続で減収。13年通期は11年ぶりの減益決算となった。今後はクラウドや人工知能の商業利用拡大に活路を求める戦略で、事業売却で得た資金などをもとに事業構造の転換を急ぐ。

日経電子版が2月末まで無料!初割のお申し込みは1月31日まで!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ

企業・業界をもっと詳しく

企業がわかる。業界がみえる。ニュースとデータをまとめてチェック!

関連キーワードで検索

レノボIBMヒューレット・パッカード富士通



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報