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豪比、空軍力を増強 戦闘機調達し中国軍拡に対抗

【シドニー=高橋香織、マニラ=佐竹実】オーストラリアとフィリピンが空軍力の強化に動き始めた。豪州のアボット首相は23日、米国製の最新鋭戦闘機F35の調達機数を当初予定より58機多い72機とする方針を発表。フィリピンは韓国製戦闘機FA50を12機調達するとともに、28日にオバマ米大統領がフィリピンを訪問するのに合わせ、新たな軍事協定を締結する。豪比両国の動きは、南シナ海やインド洋などへの進出を加速する中国に対抗するのが狙いだ。

豪政府が追加調達を決めたのは、ステルス性能を備え敵のレーダーに捕捉されにくい「第5世代」戦闘機であるF35だ。2023年までに計72機を調達。最初の14機は18年に受け取り、20年に運用を始める。調達額は124億豪ドル(約1兆2千億円)と同国の武器調達では過去最大規模だ。

アボット首相は「今後数十年にわたり、地域での(軍事面での)優越性を維持できる」と発言。購入を通じ米国との同盟関係や日本、韓国などとの防衛協力が強化されるとの認識を示した。

資源ブーム後の財政健全化を急ぐ豪州では、巨額の調達費が国民の議論を呼んだ。首相は購入費は長期計画で手当て済みと説明し「新たな予算は不要」と繰り返した。

首相は一方で、F35配備で将来想定する事態を記者会見で問われると「偶発事に備える」と述べるにとどめ、最大の貿易相手である中国との関係維持にも配慮を見せた。

比政府は3月、韓国製の戦闘機FA50を12機、189億ペソ(約430億円)で購入する契約を結んだ。比軍は現在、戦闘機を保有せず、中国が13年に南シナ海での防空識別圏(ADIZ)設定を示唆した際には、外国空軍機による領空侵犯への対処能力がないことが浮き彫りになっていた。

米比両国は28日のオバマ米大統領の訪比にあわせ、新たな軍事協定を結ぶ予定だ。かつて駐留していた米軍は、冷戦終結などを受け1992年までに撤退。現在は外国軍の駐留が憲法で禁じられているが、新協定締結後は、基地の共同利用などで米軍の展開が増え、事実上の「再駐留」が始まることになる。

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