中国版新幹線の最高速度下げ「安全に問題」 元幹部が暴露
6月末に開業する北京・上海高速鉄道の最高時速が350キロから300キロに引き下げられた原因について、中国鉄道省元幹部の周翊民氏は安全問題があったと明らかにした。中国経済紙の21世紀経済報道が22日までに報じた。汚職で更迭された劉志軍・前鉄道相が世界1位に固執し、安全性を損なっても速度を優先して350キロに無理に設定したと話した。
高速鉄道の技術について、鉄道省は自主開発したとしているが、周氏は日独の技術だと指摘。350キロで走行して事故を起こした場合、日独メーカーは責任を負えないと表明しており、鉄道省も自前で解決できないとの見方を示した。
(北京=多部田俊輔)