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IAEAとイラン、核検証枠組み合意

(更新)

【ジュネーブ=藤田剛】国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は22日、イランの核兵器開発疑惑を検証する新しい枠組みについて同国と合意、近く合意文書に署名すると発表した。実際に査察が進むかは不透明な要素も残るが、国連安全保障理事会の5常任理事国にドイツを加えた6カ国との協議を控え、国際社会との全面対決は避けたいとの思惑がイラン側に働いたもようだ。

イランは懸案だったパルチンの軍事施設への査察を容認し、天野事務局長は「合意文書で取り上げることになる」と語った。同事務局長は21日にテヘランで同国の核交渉責任者のジャリリ最高安全保障委員会事務局長らと会談。22日にIAEA本部のあるウィーンに戻り、記者団の取材に答えた。

新しい検証の枠組みには、核関連施設への査察、核技術者との面会、関連資料の閲覧などが盛り込まれる見通し。枠組みに関する協議は今年1月に開始したが、イランが検証作業全体に厳しい制約を設けたことにIAEAが反発し、いったん暗礁に乗り上げた。21日の協議で合意が成立したことから、イランがIAEAの検証作業全体について容認する姿勢を見せた可能性がある。

天野事務局長は「協議で大きな進展があった」と強調。「まだ意見の相違があるが、ジャリリ氏は合意の妨げにはならないと説明した」という。署名予定の合意文書については「ほぼ整理ができている」と語った。

IAEAによると、テヘラン郊外のパルチン軍事施設では、核爆弾の起爆に使う高性能爆薬の実験が行われた可能性がある。完全な査察が実現すれば、核兵器開発疑惑の検証にとっては大きな前進となる。

ウィーンの米政府代表部は22日、21日の協議について「天野事務局長による中身のある合意に達するための努力を高く評価する」との声明を発表した。一方、イランの姿勢には「依然として懸念がある」とクギを刺し、合意内容を直ちに履行するよう求めた。

イランの核問題に関しては6カ国との協議が23日にイラクの首都バグダッドで開かれる予定。軍事転用が懸念される濃縮度20%のウラン製造の停止にイランが応じるかが焦点だ。ただ、AFP通信によると、バグダッドは砂嵐で空港が閉鎖中で、24日以降に延期される可能性もある。

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