2019年8月22日(木)

[FT]オバマ2期目、最大の火種は日中紛争か

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2013/1/23 7:00
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(2013年1月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

米国の大統領は2期目に入ると、国際社会で活躍しようと決意するケースが多い。ニクソン氏は中国との関係改善に乗り出した。クリントン氏は中東和平プロセスの虜になった。そしてジョージ・W・ブッシュ氏はその中東で戦争にはまり込んだ。

■本能的に不干渉主義の大統領

就任演説に臨んだオバマ米大統領(1月21日、ワシントン)=AP

就任演説に臨んだオバマ米大統領(1月21日、ワシントン)=AP

オバマ大統領が、このルールの例外になろうとしていることは明白だ。2期目の就任演説では国外の話にほとんど時間を割かなかった。大統領は明らかに自分の足跡を国内の案件で残したいと思っている。銃規制、移民制度改革、財政赤字問題、景気回復などがオバマ大統領の最重要課題なのだ。

外交問題では、米軍兵士を外国から帰還させた大統領になることが最大の目標であるかのようだ。2期目の就任演説では「戦争の10年間は終わろうとしている」と言い切った。1期目にはイラク戦争を終わらせ、2期目にはアフガニスタンの部隊を完全撤退させる計画だ。

オバマ大統領の考えは、発言のみならず行動にもはっきり表れている。リビアの内戦への介入はまさに不承不承だったし、この紛争に一定の距離を置く米国の態度からは「背後から導く」という有名な表現も生まれた。チャック・ヘーゲル氏を次期国防長官に指名したことも、オバマ大統領が本能的に不干渉主義であることを示している。

ヘーゲル氏はリビアでの作戦やアフガニスタンへの増派に反対した。イランへの軍事攻撃にかなり懐疑的であることも明言している。西アフリカのマリの内戦は(リビアの)カダフィ大佐を失脚させたことの間接的な結果との見方が一部にあることも、「ヘーゲル派」の警戒感を強めている。ヘーゲル氏を支持する人々は、成功したとされる軍事介入でも、しばしば危険で予期せぬ結果をもたらすと考えている。

■米国の様子見で問題が悪化

米国が以前ほど介入しなくなれば、世界の国々に劇的な影響を及ぼしうる。ブッシュ政権時代には、欧州の指導者は米国の実力行使に文句ばかり言っていた。皮肉なことに現在では正反対の問題に頭を悩ませている。米国は様子見を決め込み、問題が悪化するに任せているのだ。

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