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ミャンマー成長へ連携 Nikkei Asian Review創刊セミナー

アジア経済のエンジンに 日本企業にも商機

日本経済新聞社は22日、アジアの経済情報を発信する新たな英語媒体「Nikkei Asian Review(NAR)」の創刊を記念したセミナーをミャンマーの最大都市ヤンゴンで開いた。出席者からはミャンマーの電力や道路などインフラ不足の課題を指摘する声が出た一方、生産拠点や消費市場として育つと期待する声が相次いだ。同国がアジアの成長エンジンになるため、日本企業と連携すべきだとの発言も目立った。

基調講演するキン・サン・イー氏(22日、ヤンゴン)

特別基調講演でキン・サン・イー国家計画・経済開発副大臣は、電力不足の解消が外資企業誘致のカギを握るとの認識を示した。「ミャンマーの経済発展には通信、金融などが重要だ」とも述べ、これらの分野でインフラ整備を進める考えを表明した。さらに「まずは雇用創出効果の大きい労働集約型産業の進出を期待する」と訴えた。

ウィン・アウン・ミャンマー商工会議所会頭は、ミャンマーで計画中の3つの工業団地のうち、特に大消費地のヤンゴン近郊にあるティラワ工業団地の役割に期待を示した。同団地は日本の官民が連携して開発、2015年の開業を目指しており「港湾に隣接し、貿易や製造業にとって最高の戦略的な立地になる」と指摘。外資の誘致について「日本が最も優先順位が高い」と表明した。

東南アジア有数の6千万人超の人口を抱えるミャンマーは、テイン・セイン政権が外資導入をテコにした経済開放政策を進めており、13年度の国内総生産(GDP)成長率は6.8%に達する見通し。「アジア最後のフロンティア」として、日本をはじめ世界の企業が進出を加速している。

基調講演に続くパネル討論で国際協力銀行の前田匡史・執行役員は、東南アジア、中国、インドに隣接する地政学的な重要性に言及し「ミャンマーと周辺地域を結ぶ交通インフラ整備が重要だ」と指摘。日本政府も全面的に支援していくと力を込めた。

ミャンマー最大の民間企業、サージ・パン・アンド・アソシエイツ・ミャンマー(SPAグループ)のサージ・パン会長は、ティラワ経済特区に関して「安価な工業用地を企業に供給して50万人の雇用創出と貧困緩和につなげる」と語った。

さらにアジア各国の共通の課題である汚職問題について「腐敗と戦わなければいけない」と強調。企業の社会的責任をミャンマー企業の中心的な価値にしたいとの考えを示した。

テイン・セイン大統領の経済アドバイザーを務めるアウン・トゥン・テット氏は、世界有数の臨海工業地帯の開発を計画する南部のダウェー経済特区について「ミャンマーだけでなく東南アジア諸国連合(ASEAN)全体にとって重要だ」などと説明。一方で、経済の急速な成長が地価の高騰や人件費の上昇などを招いていることを「過度な期待を抑制する必要がある」と分析し、土地の買い占めなど投機的な動きをけん制した。

三菱商事の森山透・常務執行役員は、同社がミャンマーで進めるインフラ開発や自動車販売事業などに触れて「耐久消費財や住宅など消費市場の拡大がミャンマーの成長エンジンになる」との見方を示した。(ヤンゴン=松井基一)

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