2019年1月16日(水)

[FT]ドル資産を買い求める日本の個人投資家

(1/2ページ)
2014/7/22 14:30
保存
共有
印刷
その他

バーナンキ前米連邦準備理事会(FRB)議長が昨年5月に金融の超緩和政策からの「出口戦略」を示唆して以来、日本の個人投資家はことあるごとにドルを買い求めている。

通貨選択型の公募投資信託で、ドルは一貫して最も好まれている。2013年5月~14年6月に新規設定された投信が獲得した資金は1兆円弱で、このうち39%がドル建てだった。バークレイズ銀行がフィナンシャル・タイムズ紙向けに提供した分析資料によると、これは2位のユーロ(15%)の2倍を超えた。

米企業の堅調な業績を背景に日本を含むアジアの株価市場は伸長した(17日、東京)=AP

米企業の堅調な業績を背景に日本を含むアジアの株価市場は伸長した(17日、東京)=AP

投信全体のうち、米ドル建ての純資産残高は12兆円にのぼる。バークレイズ銀行によれば、外国為替レートと物価変動を考慮して調整すれば、純資産残高は過去最高だった07年10月の12兆3000億円とそれほど変わらない。

バークレイズ銀行の為替ストラテジストは「(FRBが)緩和縮小に着手したことで、誰もがドル高が進むと考えるようになった」と指摘する。

日本銀行の黒田東彦総裁は先週、日本経済は4月の消費増税の影響を脱しつつあるというこれまでの主張を繰り返すことで、追加緩和に向けた(投資家の)根強い期待を抑え込んだ。黒田氏は、円高が過度に進むとは想定していないとも述べた。

追加緩和の観測が後退して、(投信の)リターン(収益率)は低下している。この1年間で最もリターンが大きかったドル建て投信は三井住友信託銀行が運用する世界のインフラが投資対象のファンドで、投信評価会社モーニングスターによれば、過去12カ月のリターンは35%に達した。首位の投信は61%だった。

■「日銀の円高警戒」でドル買い続く

多くの投資家は円相場が1ドル=100円まで高くなると「黒田プット」があると期待しているとJPモルガン・チェース銀行の担当者は話す。この水準を超えて円高が進めば、日銀は追加緩和に踏み切るというわけだ。

この担当者は日銀が追加緩和に踏み切る円相場の水準が1ドル=95円か90円になりそうだと指摘する。日銀が、2%の物価上昇率を達成するため、円高を問題視する可能性が高いためだ。円安が進行すれば、日本は資源が乏しいため、ドル建ての支払いが増える。このため、投資家は「安心して」円売りドル買いの姿勢を続けているのだという。

  • 1
  • 2
  • 次へ

日経電子版が2月末まで無料!いつでもキャンセルOK!
お申し込みは1/31まで

保存
共有
印刷
その他

FT.comに掲載された記事の全文はこちら[有料会員限定]

2014/7/22 11:00

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報