2019年4月26日(金)

北朝鮮の核・ミサイル開発 巨額費用の謎
中国頼み 深まるジレンマ

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2012/4/23付
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人工衛星と称した長距離弾道ミサイルの発射に失敗した北朝鮮が、核も含めて開発を続けると宣言した。巨額の開発費用は、どうねん出するのか。北朝鮮の経済は中国依存を強めているが、頼みの隣国は新たな協力と引き換えに中国式の改革開放を求める。新指導者の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は軍事力強化とともに住民の生活改善を図る必要もあり、出足から経済運営のジレンマに直面している。

韓国政府の推定によると1回の弾道ミサイル発射費用は約8億5千万ドル(約690億円)。大半の住民に1年間最低限の食料を配給できる金額だ。故金正日総書記は不法な武器輸出だけで年1億ドル以上の外貨を稼ぎ、核・ミサイル開発に多額の資金をつぎ込んできた。

米の支援白紙に

今回の発射で米国からの食品支援が白紙となり、食料不足が一段と深刻になると予想される。再度のミサイル発射や核実験の可能性が取り沙汰され、そうなれば国際社会が制裁を緩和する可能性はさらに遠のく。

今回の発射では「イランなどの関係者が北朝鮮入りしていた」(在京軍事筋)との情報がある。軍事協力や密輸をにらんだデモンストレーションと見られるが、国際社会の監視が強まり、以前に比べ武器輸出はしにくい。「第2経済」と呼ばれ、国内で優遇されてきた北朝鮮の軍経済も最近は民生分野への進出や経営多角化などで新たな収入源確保の道を探っているのが実態だ。

そこで望みをつなぐのが中国との経済協力。西側との交易が減り、いまや対外貿易の大半を中国が占める。近年は石炭や鉄鉱石の対中輸出が急増し、資源の切り売りで外貨を稼いでいる。

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