強権支配、不満が噴出 弾圧で反政府指導者乏しく

2011/2/21付
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【ドバイ=松尾博文】反政府デモの首都への波及でリビアのカダフィ政権は体制の維持に正念場を迎えた。軍がどこまでカダフィ大佐を支えるかが今後の焦点となる半面、反体制組織の芽は徹底的に摘まれ、国内には"カダフィ後"の受け皿が見あたらない。一方、中東の有力な産油国での騒乱は日本勢も含めて企業活動に影響しそうだ。

カダフィ氏は1969年、青年将校団を率いた無血クーデターで王制を打倒。以後41年間、最高指導者の座にある。革命理論をまとめた「緑の書」に基づく独自の直接民主制を採用するが、実態は大佐を頂点とする強権支配を情報統制と相互監視が支えている。

イスラム原理主義組織や民主活動家らは弾圧を受けるか、国外に逃れるかに追い込まれ、国内に有力な反政府組織はない。今回のデモも特定の組織や指導者が主導するのではなく、長期の抑圧で蓄積された民衆の不満がエジプト政変に触発され一気に噴出した形だ。

デモに最後まで中立を保ったエジプト軍と異なり、容赦ない弾圧を加えるリビア軍には市民の反発も根強い。弾圧にはアフリカ諸国からの外国人雇い兵が加わっているとの目撃証言もある。

リビアは石油輸出国機構(OPEC)に加盟し、アフリカ最大の埋蔵量を有する。国際石油開発帝石は21日、トリポリ事務所に残る社員6人に出国の準備をし、帯同する家族5人については移動手段を確保でき次第出国するよう通知した。伊藤忠商事と双日は21日、トリポリ市内の駐在員事務所を一時閉鎖した。

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