2018年1月24日(水)

人民元、対ドル基準値横ばい 段階的切り上げか

2010/6/21付
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 【上海=戸田敬久】中国人民銀行(中央銀行)が21日公表した為替取引の基準となる「中間値」は1ドル=6.8275元と先週末と横ばいだった。その後の取引では一時、1ドル=6.825元台で推移し、若干の元高水準で取引がされている。人民銀は19日、ドルに固定していた「元相場の弾力性を高める」と発表し、段階的に元を切り上げる方針を打ち出していた。ただ、中間値の水準を据え置いており、大幅な切り上げには消極姿勢を示した。一方、上海株式相場も内需関連株を中心に小幅上昇している。

 午前9時30分(日本時間10時30分)に始まった上海の外国為替市場では、元は中間値より0.003%高の水準で取引されている。先週末の終値と比べると0.001%高の水準。中間値を据え置いたのは「一度だけの大幅な引き上げではない」(人民銀)とした慎重な姿勢の表れとみられる。市場では「当局がどこまで人民元の上昇を許容するか判断するには、明日以降の中間値が注目点になる」(外資系銀行)との声が聞かれた。

 一方、対円の中間値は100円=7.55元と先週末の中間値に比べて0.5%下落し、対ユーロは1ユーロ=8.4825元と0.3%下落した。先週末の終値比では若干の元高水準で推移している。

 中国政府は2005年7月、1ドル=8.28元前後に固定していた為替レートを切り上げるとともに、複数の通貨に連動する「通貨バスケット」を参考とする管理変動相場制に移行した。だが、金融危機が表面化すると、人民銀は元売り・ドル買い介入を繰り返し、直近では1ドル=6.83元前後で事実上、固定してきた。最近では一日の変動幅は0.1%以下にとどまっている。

 為替介入の結果、市中にあふれた元が株式や不動産市場に流入し、価格高騰につながってきた。一方、貿易不均衡を背景に欧米からは元相場の切り上げ圧力が高まっていた。

 元高は輸出産業の収益を直撃するが、輸入の多い内需関連企業には追い風になる側面もある。21日の上海株式市場では、航空機の購入などでドル建て債務がある大手航空会社の株式は軒並み上昇し、銀行や不動産関連も小幅上昇している。上海総合指数は2500台前半で一進一退を続けている。

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