2019年8月20日(火)

中国、実質9.6%成長 7~9月GDP 外需が好調
消費者物価は9月3.6%上昇

2010/10/21付
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【北京=高橋哲史】中国国家統計局は21日、7~9月期の国内総生産(GDP)が実質で前年同期比9.6%増えたと発表した。成長率は4~6月期の10.3%より鈍化したが、外需の好調などで2けた近い高成長を維持した。人民元相場の上昇で国内には投機資金が流入しており、中国経済はインフレや不動産バブルを防いで安定成長の軌道に乗れるかを探る局面に入った。

今年1~9月の実質成長率は10.6%。中国政府が年間目標に掲げる「8%程度」の達成はほぼ確実になった。7~9月期に成長率が鈍化したのは、前年同期の成長率が比較的高かった反動が出た面もある。

同時に発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月に比べ3.6%上昇した。上昇率は2008年10月の4.0%以来、1年11カ月ぶりの大きさ。中国政府が年間の抑制目標としている「3%」を3カ月連続で上回った。中国人民銀行(中央銀行)はインフレへの警戒を強めており、20日に2年10カ月ぶりの利上げを実施した。

7~9月の高成長をけん引したのは外需だ。輸出額から輸入額を差し引いた貿易黒字は前年同期に比べ7割多い656億ドル。金融危機以降、GDP成長率に対する外需の寄与度は今年1~3月期までマイナスだったが、4~6月期にプラスに転じ、7~9月期はプラス幅がさらに拡大したもようだ。米国などは中国の貿易黒字の拡大に不満を募らせており、人民元相場を切り上げるよう圧力を強めている。

1~9月の都市部の固定資産投資(設備投資や建設投資の合計)は前年同期比24.5%増だった。公共投資の息切れを懸念する声も上がっているが、依然として高水準を保っている。

同じ時期の社会消費品小売総額(小売売上高)は18.3%増だった。9月の新車販売台数が前年同月比16.9%増えるなど、個人消費は堅調に推移している。

人民元の対ドル相場は9月に入って上昇傾向を強め、一段の元高を見込んで中国国内には大量の投機資金が流れ込んでいるもようだ。外貨準備は9月に前月比1005億ドル増え、単月の増加額としては過去最大となった。投機資金は不動産価格を押し上げ、バブルの懸念が再燃している。

人民銀はインフレと不動産バブルの防止に向け利上げに踏み切ったが、利上げは需要を抑えて景気を冷ます効果も大きい。世界経済の先行きに不透明感が漂うなか、米欧経済が停滞して外需が縮小すれば、中国経済の減速懸念が再び浮上する可能性もある。

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