仏、ロマ人を東欧に送還 国連委委員「人種差別」と批判

2010/8/21付
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【ロンドン=岐部秀光】フランス政府が同国内に暮らすロマ人の不法滞在者らを摘発し、東欧の出身国へ送還し始めたことが波紋を広げている。19日に86人、20日には139人がルーマニアやブルガリアに移送された。月末までに約850人が国外に出されるという。

欧州連合(EU)市民であるロマ人はEU内の移動の自由がある。仏政府は摘発は違法キャンプを設置した者が対象と説明、移送は「自発的な措置」と強調している。

仏政府は今後3カ月で300カ所のキャンプを撤去する方針。過去3週間ですでに51カ所が取り壊された。帰国に同意したロマ人に大人300ユーロ(約3万3000円)、子ども100ユーロをそれぞれ支給した。

国連人種差別撤廃委員会の委員は「人種差別と外国人嫌悪が復活している」と批判。人権団体も「わずか300ユーロでは帰国後に生活ができない」と懸念を示した。ロマ人は欧州各地に暮らす少数民族。移動生活を習慣とした歴史があり、「ジプシー」と呼ばれ差別に苦しんできた。

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