2018年12月19日(水)

台湾馬総統、与党党首選で再選 得票率は低下

2013/7/20付
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【台北=山下和成】台湾の馬英九総統が支持率の低迷にあえいでいる。中国とのサービス貿易の自由化協定、ニュージーランドとの自由貿易協定(FTA)を相次いで締結し、外交面で成果を上げたが、支持率の上昇にはつながっていない。馬氏は20日、与党・国民党の主席選で再選を果たしたが、求心力の回復は容易ではない。

馬氏に対しては2012年以降の増税や電力料金引き上げ、景気対策の遅れなどに住民が反発。足元の各種の世論調査で馬総統の支持率は10%台に低迷している。外交面の成果も支持率向上にはつながっておらず、国民党支持者でさえも馬氏に不満を募らせている。

党内の立場も盤石でない。馬氏の側近だった林益世・前秘書長(幹事長)などの若手政治家が昨年以降、収賄容疑などで相次ぎ逮捕。馬氏が訴えてきた国民党のクリーン路線が大きく傷ついた。今回の主席選でも「馬氏は立候補せず、総統の仕事に専念すべきでは」との声も上がった。

一方、党内でも馬氏を押しのけて次世代リーダーに名のりを挙げようという動きは出なかった。馬氏の総統としての任期は16年5月まで。国民党は16年の総統選で新たな候補者を立てて戦うことになる。後継候補には朱立倫・新北市長、●(赤におおざと)龍斌・台北市長などがうわさされるが、総統選までまだ3年近くある。今回の党主席選に出馬して目立ちすぎるのは得策でないとの判断も働いたようだ。

与党の「顔」として再任された馬氏だが党勢の回復は容易でない。民間調査会社の台湾指標民調(TISR)によると、08年5月の馬総統の就任時に22.2ポイントあった国民党と最大野党・民進党の支持率の差は、今年6月には1.4ポイントまで縮小。2月にはいったん逆転を許した。

台湾では14年末に台北市など22の主要な地方政府の首長選挙が控える。総統選の前哨戦として注目されるが、国民党内では「この低支持率が続いては勝てない」との危機感も出始めている。馬氏はまず総統として景気回復などで早期の成果を打ち出すことが、党勢の回復の近道となる。

国民党の主席選の立候補者は馬氏一人で、事実上の信任投票となった。馬氏の得票率は91.85%で、同じく馬氏への信任投票だった09年の前回選挙の得票率94.18%をやや下回った。

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