ウクライナ、デモ規制反対で集会 衝突で負傷者も
【モスクワ=共同】ウクライナからの報道によると、ヤヌコビッチ政権退陣を求める反政権運動が続く首都キエフ中心部で19日、「最大10万人」(ロイター通信)が参加する今年最大のデモが行われた。野党指導者らは、政権側が成立させたデモ規制を図る各法に強く反発。一部は治安部隊と衝突し、少なくとも数十人が負傷した。
議会は16日、公共の場でのステージやテントの無許可設置や、スピーカーの使用などを禁止する法案をスピード可決。デモの際にマスクやヘルメットの着用も禁じたほか、大統領らへの中傷も刑事罰の対象とした。大統領は17日に各法案に署名、成立させた。
デモ隊の一部はデモ会場から数百メートル離れた議会や内閣府へ続く道路で、バスなどで道をふさいで警備する治安部隊と衝突。デモ隊はバスを破壊して放火し、治安部隊に発火物を投げ付けた。治安部隊も催涙ガスやゴム弾、高圧放水銃などで鎮圧を図った。
衝突で治安部隊約70人が重軽傷を負い、取材中の記者数人も負傷。デモ隊側の負傷者数は伝えられていない。