2019年2月19日(火)

米、緩和縮小見送り 金利上昇・財政を懸念

2013/9/19付
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【ワシントン=矢沢俊樹】米連邦準備理事会(FRB)は17、18日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、量的金融緩和の縮小開始の見送りを決めた。雇用情勢の改善が十分ではなく、最近の長期金利の上昇や米財政協議の行方が米景気の懸念材料になると判断した。市場では緩和縮小の開始は12月のFOMCまでずれ込むとの見方が浮上した。

FRBは米景気を支えるため、事実上のゼロ金利政策とともに、市場から米国債などを月に850億ドル(約8.4兆円)買い入れて市場に資金を供給する異例の量的緩和策を続けている。

市場では米雇用情勢の改善傾向を受け、FRBは今回のFOMCで米国債などの買い入れ額の縮小に踏み切るとの観測が強まっていたが、18日のFOMC声明は「改善が持続的なものである証拠が示されるのを待つ」と表明。現状のゼロ金利政策と量的緩和の維持を決めた。採決には9人が賛成し、反対は1人だけだった。

バーナンキFRB議長は同日の記者会見で、米雇用情勢を「われわれの期待にはほど遠い」と評価。8月の失業率が7.3%まで低下したのは「職探しを断念する人が増えたためだ」と指摘した。

議長は「最近数カ月の金融市場の状況を気にしている」とも強調。緩和縮小を先取りした長期金利の上昇が住宅ローン金利の上昇を招き、米住宅市場や個人消費に悪影響を及ぼしかねないことへの警戒感を示した。

緩和縮小に踏み切る時期については、景気や雇用の「データに基づいて判断する」との従来の立場を繰り返し表明した。年内に緩和縮小に着手し、来年半ばには米国債などの買い入れを停止するとのシナリオは「今も同じ」としたが、年内と断定するのは避けた。

議長は米緩和縮小に伴う自国からの資金流出を懸念する新興国の当局者とも密接に連絡を取り合っていると説明。「新興国で問題が生じれば米国への影響は避けられない」と述べ、新興国市場への配慮をにじませた。

FRBは同日、FOMCで改定した最新の米経済見通しも公表。2013年の米実質国内総生産(GDP)成長率は2.0~2.3%と、6月時点の予想である2.3~2.6%から引き下げた。14年も成長率予想の上限と下限をそれぞれ下方修正し、先行きへの慎重姿勢をやや強めた。

政策金利の見通しでは最初の利上げのタイミングについて、14年中とみるメンバーは3人にとどまり、圧倒的多数の12人が15年中と予想。16年にずれ込むとみるメンバーも2人いた。

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