2019年9月19日(木)

金正恩「元帥」で党による支配強化 軍反発の恐れも

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2012/7/18付
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【ソウル=島谷英明】北朝鮮は18日、最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記への「共和国元帥」の称号授与を発表した。15日に決めた軍最高幹部の突然の解任人事と合わせて労働党による支配を強める措置とみられ、正恩氏が経済再建に軸足を置いて対外柔軟路線を探るとの見方も浮上。だが軍の不満が体制動揺の芽となる恐れもあり、正恩氏の独自色発揮へ環境を整えられるかどうかは不透明だ。

18日正午に北朝鮮メディアが伝えた正恩氏への共和国元帥の称号授与は、李英鎬(リ・ヨンホ)党政治局常務委員の党の全役職解任で始まった指導部人事の仕上げと位置付けられる。軍生え抜きの強硬派として知られる李氏は、軍総参謀長の職も解かれた。

「共和国元帥」の称号は故金日成主席と故金正日総書記も持っていた。正恩氏は従来の階級「大将」からの2階級昇進で最高指導者としての全権力掌握を内外に示す狙いがあったとみられる。

昨年末の金総書記死去で経験不足のまま権力を継承した正恩氏は党や軍の幹部、親族の後見で体制を固めた。今後は「軍の力が弱まり政策の主導権を党出身者が持つ」(元北朝鮮高官の脱北者)との分析が支配的だ。

スイスに留学するなど西側の教育を受けた正恩氏は柔軟な対外政策をとる可能性があると指摘されてきた。人工衛星と主張する長距離弾道ミサイルの発射など軍主導の強硬路線の修正にどう取り組むかが注目される。

東国大の高有煥(コ・ユファン)教授は一連の人事について「住民生活の向上を重視し、軍部の突出や強硬路線を自制しろというメッセージ」とみる。食料など国際支援獲得へ米国や韓国などに柔軟に対応する可能性もあるとの見立てだ。

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