2019年7月17日(水)

中国初の国産空母、6年かけ建造 4隻体制を計画
南シナ海に配備か

2014/1/18付
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【北京=島田学】中国が遼寧省大連で、2012年に就役した「遼寧」に続く2隻目の空母を建造中であることが18日分かった。旧ソ連の空母を改修した遼寧とは異なり、中国初の国産空母となる。建造に6年をかけ、将来的には計4隻の空母を保有する計画。空母の保有増により中国海軍の活動海域をさらに広げる狙いがある。北東アジアの軍事バランスを変えかねず、周辺国にとっての脅威は増す。

遼寧省トップの王珉・同省共産党委員会書記が18日の同省人民代表大会(省人代、省議会に相当)で明らかにした。中国系香港紙の大公報(電子版)が伝えた。これまでも国産空母は建造中とされてきたが、中国高官が具体的な建造地や計画に言及するのは初めて。

王書記によると、建造しているのは、船舶大手の中国船舶重工業集団(中船重工)傘下の大連造船重工業。同社はウクライナから購入した空母の遼寧への改修を手がけた。改修時のノウハウを今回の空母建造にも活用しているようだ。新たな空母も遼寧と同じ通常動力型で、原子力空母ではないとされる。

中国軍関係筋によると、建造中の新たな空母は南シナ海に臨む中国海南省の軍港に配備される可能性が高いという。南シナ海での軍事活動を活発にし、フィリピンなどとの領有権争いを優位に進める狙いがある。南シナ海への中国の積極的な進出を懸念する米国や周辺国との摩擦は必至だ。

南シナ海を巡っては、中国からの周辺国への軍事的圧力が増している。遼寧は昨年11月末から37日間、母港の山東省青島を出発し、初めて南シナ海で軍事演習をした。国防省は東シナ海上空に設けた防空識別圏(ADIZ)を、南シナ海上空にも設ける可能性を示唆している。

南シナ海での主権の既成事実化も着々と進む。海南省政府は1月から、南シナ海で操業する外国漁船などに政府の許可を義務付ける新しい条例を施行。守らない外国漁船は「不法操業」として取り締まる方針だ。こうした新たな規制に、フィリピンやベトナム、台湾など周辺国・地域をはじめ、日米なども中国に強い懸念を示している。

中国の13年の国防予算は7406億元(約12兆7千億円)と初めて7千億元を超えた。特に海空両軍の予算を増強したとみられる。中国海軍は近年、活動海域をそれまでの沿岸部中心から西太平洋へと急速に広げている。今後は空母配備を念頭に、インド洋も視野に入れた遠洋での活動が活発になる可能性がある。

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