中朝、経済で「新しい協力模索」 胡主席が正恩氏後見役と会談

2012/8/18 0:59
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【北京=島田学】中国の胡錦濤国家主席は17日、訪中している北朝鮮の張成沢(チャン・ソンテク)国防委員会副委員長と北京の人民大会堂で会談した。胡主席は中朝貿易の拡大や中朝境界地域の共同開発を通じて「新しい協力方式を積極的に模索したい」と強調した。北朝鮮が金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の新体制で経済を重視する政権運営を進めることを支持する考えを示したものだ。

中国の国営新華社が伝えた。会談には中国の張平国家発展改革委員会主任や謝旭人財政相、陳徳銘商務相らが同席。経済協力により北朝鮮を支援する姿勢を打ち出した。張氏は温家宝首相とも会談。温首相は中国が協力し開発を進める北朝鮮の羅先(ラソン)など経済特区に市場原理を導入するよう促した。

胡主席は会談で「国際的、地域的な問題を巡って意思疎通を密にしていきたい」と強調した。北朝鮮が4月に中国の反対を押し切って長距離弾道ミサイルを発射したことを踏まえ、今後は強硬策を取らないようけん制したとみられる。張氏は金第1書記の早期訪中の意向を念頭に、「固い中朝友誼(ゆうぎ)関係を世代を超えて伝承し、発展させたいとの意思は変わらない」と力説した。

張氏は金第1書記の叔父で、後見的な役割を務めているとみられる有力者。昨年末の金正恩体制発足後に訪中した北朝鮮要人の中では最も高い地位に当たる。中国側も国家主席と首相が相次いで面会し、国賓級の待遇でもてなした。

韓国メディアは張氏が北朝鮮の経済再建のため、今回の訪中を通じて10億ドル(約790億円)以上の大規模な借款を中国側に求めたと伝えた。中国は借款を軍事費などに流用しないと確約するよう求め、北朝鮮の鉱物資源を担保にすることなども提案したという。

張氏は13日に訪中し、14日には北京で陳商務相と中朝共同開発を巡り協議。その後に吉林省の長春や遼寧省の瀋陽などを視察した。16日には中国共産党中央対外連絡部の王家瑞部長とも会談していた。王部長とは今月2日に平壌で会談したばかり。会談を重ねる背景には、正恩氏の訪中に向けた地ならしとの見方も浮かぶ。

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