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FRB議長、緩和縮小 予断与えず

ハト派、タカ派双方に配慮

【ワシントン=矢沢俊樹】米下院での議会証言に臨んだ米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は17日、量的金融緩和の「出口」をにらんで、さまざまな可能性に言及した。市場の動揺を抑えつつも、条件が整えば緩和縮小に動き出す「フリーハンド」を握った格好だ。

「見通せる限りの将来において、極めて緩和的な金融政策が適切だ」

バーナンキ議長は議会証言でも「極めて緩和的な金融政策」に言及。性急には出口戦略を進めない考えを示した。米財政問題や欧州不安を踏まえ、「米経済は予期せぬショックに脆弱だ」とも語った。

もっとも足元の米景気には自信を見せる。特に「住宅市場の貢献が顕著だ」と指摘。金融緩和によるローン金利の低下と、市況の改善が相乗効果をもたらす好循環に入ったとの見方を示した。

「失業率と長期失業者の水準は正常な姿に比べて、まだ高すぎる」

緩和縮小に踏み出すうえで鍵を握るのが雇用情勢。議長は足元の改善を評価しつつも、問題が残っていると説明した。失業率(現在は7.6%)が6.5%を上回る間は現在の緩和が適切だと指摘。さらに失業率が6.5%まで下がっても「(職探しをあきらめる人が増える)労働参加率低下によるものなら、政策金利を上げることにはならない」とクギを刺した。緩和継続に積極的なハト派に配慮を示すことで、結果的に裁量の余地を広げた。

インフレ率が目標に向けて明確に上昇し始めれば、証券購入減額のペースをいくぶん速める可能性がある」

議長は物価や雇用の不安がはっきりと後退した場合には、緩和縮小を前倒しする可能性にも触れた。緩和縮小の積極論と慎重論が入り交じる印象を与えた。

6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で示した「年内に緩やかな縮小を始め、来年央あたりで終了する」とのスケジュールは堅持。そのうえで夏場の景気回復が順調なら、早めに政策を転換する可能性があることを市場に織り込ませる意図がうかがえた。

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